【就職活動の軸・企業選びの軸】「良い企業」とはどんな企業か? | マイペース就職活動研究会

【就職活動の軸・企業選びの軸】「良い企業」とはどんな企業か?

「良い企業」は人によって異なります

就職活動中の学生であれば誰しも「良い企業から内定が欲しい」「良い企業に入社したい」と希望しているのではないでしょうか。しかし、そもそも「良い企業」とはどんな企業でしょうか?よくある人気就職先ランキングや就職偏差値のようなリストの上位に挙がってくる企業が良い企業なのでしょうか?確かに、就職ランキングや就職偏差値は、特定の企業の就職先としての人気やその企業から内定を得る難易度を知る上では有効な面もあります。しかし、人気のある企業や就職難易度が高い企業が自分にとっての良い企業であるとは限りませんし、そもそも良い企業の定義は人によって異なります。

従業員への還元度合いから「良い企業」を探すポイントは?

従業員は企業にとってのステークホルダーのひとつ

みなさまは「ステークホルダー」という言葉をご存知でしょうか?ステークホルダーは英語の「stakeholder」をカタカナ語にしたものですが、「利害関係者」といった意味を持ちます。企業にはたくさんのステークホルダーが存在します。企業にとって代表的なステークホルダーには、その企業の活動によって直接的・間接的に影響を受ける株主、債権者(金融機関など)、顧客、取引先企業、従業員、地域社会、行政機関などが含まれます。企業は本来的には株主のために利益を追求することを目的としている存在ですが、ただひたすらに短期的な利益の最大化だけを追い求めていると、結果として長続きせず、株主利益につながりません。例えば、困っている顧客や取引先企業の足元を見るような取引や価格設定で自社の利益向上を追求するようなことを続けていると、いつかしっぺ返しを食らってしまうでしょう。また、従業員を安い報酬で使い倒す、従業員に利益を還元しない、従業員に十分な福利厚生を提供しないといった企業は、一時的に利益を伸ばすことが出来ても、利益に貢献する優秀な人材を採用・維持できなくなってしまい、結果として企業の利益も維持できなくなるでしょう。そして、地域社会から批判を受けるような事業運営をしていたり、法令や社会ルールを守らないような企業も長続きしないことは歴史が証明しています。一般的には、ステークホルダーからの期待に適切に応えている企業が良い企業とされますが、就活生にとっては従業員からの期待に適切に応えている企業、すなわち従業員への還元度合いが高い企業が良い企業と定義できるかもしれません。

従業員への還元度合いが高い企業の特徴は?

では、従業員への還元度合いが高い企業とはどのような企業なのでしょうか?従業員への還元度合いは、給料や賞与の水準、労働時間や労働日数、退職金や年金の制度、ストックオプション制度、その他の福利厚生制度や有給休暇取得日数などに表れますが、これらは必ずしも開示されているとは限りません。これらの情報が得られない場合は、どの点に注目すれば従業員への還元度合いが高い企業を見つけることが出来るのでしょうか?従業員への還元度合いが高い企業を見つけるために有効な方法の一つは、「安定性」、「収益性・成長性」、「企業理念」に着目して企業調査をすることです。

安定性

企業の安定性は、事業内容、財務基盤の強さ、企業規模、従業員数、知名度、商品やサービスの競争力、取引先企業や顧客の多さなどで測られます。人間が生きていくうえで不可欠な衣・食・住に深く関係する事業を行っている企業や、公共性の高い事業を行っている企業は自ずと安定性が高くなります。また、財務基盤がしっかりしていて、規模が大きく、従業員数が多い、知名度が高いといった企業も、そう簡単には安定性が揺らぐことはないでしょう。安定性が高ければ、長期的なプランに沿って従業員を適切に処遇することが出来るようになるため、従業員への還元度合いが高くなる傾向にあります。

収益性・成長性

企業の収益性や成長性は、営業利益や経常利益の水準やその伸び率などで測られます。いくら従業員へ還元したいと思っても、利益を十分に上げていないような企業は還元など出来ません。したがって、収益性や成長性が高い企業ほど、従業員へ還元される程度も大きくなります。ただし、高い収益性や成長性が今後どの程度の期間維持されるかというのはとても判断するのが難しいことには注意が必要です。

企業理念

企業理念は企業が意思決定をする上で最も重要になる点の1つです。従業員を大切にするという企業理念を掲げている企業は、従業員の採用・育成に特に力を入れているでしょうし、従業員への還元度合いも高くなる傾向にあります。

従業員への還元度合いが全てではない

従業員への還元度合いは「お金」の面に着目したものですが、仕事から得られるものはお金だけではありません。仕事から得られるものは、大きく分けて「お金」と「やりがい」の2つです。自分にとっての良い企業を選ぶ上では、自分の就職活動の軸と企業選びの軸を定めることが何よりも重要です。この点については、【就職活動の軸・企業選びの軸】自分に合った仕事や企業の選び方をご覧ください。

 

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