グループディスカッションとは?
就職活動におけるグループディスカッションは、志望者同士で数名のグループを構成し、特定のテーマに対して議論を行い、お互い協力しながら結論を導きだします。グループディスカッションの人数は企業によって異なりますが、1グループあたり5名~10名となることが多いです。グループディスカッションのテーマも企業によってさまざまですが、テーマに対して正解はありません。グループディスカッションで企業や採用担当者が見ているのは、テーマに対する結論を導き出すための過程と、その過程において参加者一人一人がどのような言動をしているかという点です。
採用担当者がグループディスカッションで見ている主なポイントは?
企業や採用担当者がグループディスカッションで見ている主なポイントは次のとおりです。
発信力
議論に参加できているか、自分の主張や考えが発言できているか。
論理的思考力
根拠に基づく論理的な主張ができているか。
独創性
人とは異なるユニークな意見や発想ができているか。
傾聴力
自分の意見を一方的に主張するのではなく、他人の意見も聞いているか。
柔軟性
他人の意見を取り入れて、自分の意見を修正する柔軟性があるか。
協調性
他の受験者と協調し、課題に挑むことができるか。過度に攻撃的な態度をとっていないか。
状況把握力
議論が脱線した際に軌道修正をしたり、時間内に結論を出せるように進めているか。
リーダーシップ力
適切な進行をしつつ参加者全員に気を配るなど、集団をまとめる力が発揮できているか。
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グループディスカッションの出題テーマは?
次に、グループディスカッションで使われる出題テーマの例は次のとおりです。
就職や仕事に対する考え方
- 人間にとって仕事をする目的は何か。
- 年功序列主義と完全実力主義のどちらを採用すべきか。
- 日本の新卒採用制度は必要か不要か。
- 仕事と趣味はどちらか大事か。
特定の業界や企業に対する考え方
- 当社の特定の商品やサービスについて、売り上げを3年で2倍にするにはどうすればよいか。
- 当社全体の利益を今後3年で2倍にするにはどうすればよいか。
- 当社の社員間のコミュニケーションを活発化させるにはどうすればよいか。
- 当社は社員食堂を導入すべきか。
- 当社はフレックスタイム制度を導入すべきか。
- 当社は週休3日制度を導入すべきか。
- 当社は自宅勤務制度を導入すべきか。
- 当社は残業禁止制度や休日出勤禁止制度を導入すべきか。
- 当社の若手社員の転職率を下げるにはどうすればよいか。
- 当社の中高年社員のやる気を引き出すにはどうすればよいか。
社会全般に対する考え方
- 日本の少子化問題を改善させるのはどうすればよいか。
- 国政選挙の投票率を10%上げるためにはどうすればよいか。
- 日本人全体の英語力を向上させるにはどうすればよいか。
- 小中学校でも予備校のような「映像授業/衛星授業(自分で動画を見て勉強する方式)」を導入すべきか。
- 原子力発電は必要か不要か。
- 愛はお金で買えるか。
- 恋人と友人はどちらが大切か。
- 今この瞬間に就職活動でグループディスカッションをしている人は日本に何人いるか。
グループディスカッションに取り組む際に求められる姿勢とは?
就職活動におけるグループディスカッションでは、自分の意見を強く主張して相手をこてんぱんに言い負かすのではなく、参加者全員の良いところや良い意見が出るように全員で協力しながら楽しんで議論するという姿勢で取り組んだほうが良い結果につながることが多いです。グループディスカッションをする際には、「一期一会」の気持ちを忘れないようにすれば、自ずと有意義な議論ができるでしょう。